愛猫との暮らしを最優先した「ロ」の字型の住まい
コーディネート | すまいポート21宇都宮本店 |
---|---|
設計・施工 | 住みか工房 株式会社 |
家族構成 | ご夫妻 |
敷地面積 | 308.00m2 (92.98坪) |
延床面積 | 143.67m2 (43.37坪) |
区分 | 新築 |
こだわり | ペット中庭収納家事動線 |
設計コンペ開催日 | 2016年09月03日 |
竣工日 | 2017年09月01日 |
掲載日 | 2018年10月01日 |
-
外観
片流れの屋根が印象的。駐車スペース側の壁面は塗り壁で仕上げた
-
玄関ポーチ
玄関ポーチの格子が和の趣を醸し出す。目隠しのほか西日除けにもなる
-
客人用の玄関入口
白い壁に無垢の床材が映える
-
廊下
玄関を入って引き戸を開けると中庭に通じる
-
LDK
室内から中庭を望む。床面とフラットにつながるウッドデッキは住空間の一部
-
LDK
高低差を付けたLDK。変化に富んだ住空間
-
和室
LDKと隣り合う4帖半の和室は客間として機能。地窓は飼い猫が外を眺めるために設けた
-
食器棚兼パントリー
造り付けの食器棚兼パントリー。奥の壁にスリット窓を配し、室内に明かりを取り入れた
-
キャットウォーク
キャットウォークを自由に行き来する猫たち。陽当たり良好で居心地は格別
-
猫用のトイレ
小さな入口の先は猫用のトイレ。右側のガラス窓は明かり取り
-
主寝室
間接照明が映えるホテルライクな主寝室。光や音を遮るため窓はあえて小さくした
-
洗面室
洗面室を始め水まわりは建物南側に集約。空気の循環を促すため天井にスリットを設けた
-
ウッドデッキの中庭
ウッドデッキの中庭からLDKを望む。プライバシーの確保と開放感が両立する住空間になった
STORY
交通量の多い幹線道路から1本奥まった住宅地。
広々とした公園が目と鼻の先にあり、周辺環境はことのほか静かです。
90坪超の敷地に建つN様邸は平屋建てで、カフェやサロンと見まがうほど洗練された外観が目を引きます。
格子のある玄関を入ると、ウッドデッキを敷き詰めた中庭が中央にあり、「ロ」の字型の間取りであることがわかります。
中庭を介して最も陽当たりのいい北側部分はLDKで、広さ約28帖分とゆったり。
勾配天井と相まって、室内空間がより広く感じられます。
LDKで特徴的なのは、ダイニングとリビングが小上がりであること。
その理由はイスが苦手な奥様への配慮にあります。イスがなくても暮らしに支障のないように、ダイニングを掘りごたつ式にしました。
床暖房を設置しているので広い板の間でも暖かく過ごせます。
特筆したいのはキッチンの床の高さです。
玄関から続く床の高さより2段分下げていますが、その理由はキッチンに立つ奥様と、ダイニングで過ごすご主人の目線が合うようにするため。
自然とコミュニケーションが取りやすくなり、会話も弾むそうです。
さて、忘れてはならないN様邸の主役は2匹の飼い猫たちです。
「猫との暮らしを最優先に住まいを建てました」とご夫妻が言うように、N様邸は猫目線の工夫が随所に見てとれます。
例えば猫用のトイレ(猫砂を置くスペース)は室内に2カ所あり、どちらも大工さんによる造り付け。
壁に小さな入口を設け、明かり取りの窓付きです。
窓の反対側に引き戸があるので砂の出し入れはここから。
猫砂は水に流せるタイプなのでトイレの近くに設置することで捨てる手間が省けます。また、LDKの壁面やサッシの上部にキャットウォークを配しました。
ナチュラルテイストの住空間に馴染む素材感やデザインが気に入っているとか。
こちらも大工さんによる造り付けです。
「室内の家具や収納、猫の設備まで造り付けなので空間に一体感・統一感が生まれました。デザイン性だけでなく機能性も十分でとても気に入っています」とご主人。
新居の引き渡しからまだ2カ月余りですが、2匹の猫たちも新しい住まいに慣れ、住み心地を満喫しているそうです。
とちぎの住まいづくり Vol.37 掲載