クライミングウォールのある、個性的な家
コーディネート | すまいポート21宇都宮本店 |
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設計・施工 | 山本工業一級建築士事務所 |
家族構成 | ご夫妻+お子様 |
敷地面積 | 231.16m2 (69.92坪) |
延床面積 | 127.73m2 (38.63坪) |
区分 | 新築 |
こだわり | 収納子育て家事動線自然素材趣味 |
設計コンペ開催日 | |
竣工日 | 2011年06月25日 |
掲載日 | 2011年06月25日 |
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ロッククライミングウォールのある土間とLDK
1階はロッククライミングウォールのある土間とLDKのワンフロア。すべてが見渡せる広々とした空間になっている
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雨の日でも濡れずに車から家に入れる軒下ガレージ
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吹き抜けがすべての部屋をつなぎ、どこにいても声が聞こえる
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リビング隣に作られた約6メートルの壁は登っても、見ていても楽しい!いつでも、どこからでも 見ることができる。それが一番の贅沢
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地松の床と八溝杉の天井、秋田杉の一枚板のダイニングテーブル。美しい木目に癒され、優しい木の香りに安らぐ
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キッチン
カウンターテーブルに合わせてキッチンは一段低く造られている
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シューズクロークと土間への戸には大正時代の古建具を使用。洗い出しの床玄関とともに趣のある空間に
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土間の壁には山の道具やザックなどがディスプレイ収納されている
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本は手が届きやすい位置に、見せる収納で
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新婚旅行先で買ったペルーの布も家を彩る重要なアイテム
STORY
無垢の天井、階段、テーブルが美しい吹き抜けの家
室内に約6メートルもの高さのロッククライミングウォール!?
ここはアミューズメントパーク?それともスポーツジム?
いえいえ、ここは岩登りが趣味というI様邸の室内。
「山仲間で家の外に練習用の壁を作っている人はいますけど、リビングに直結しているのは珍しい」と笑う奥様。
玄関を入ると2方向に動線があり、右はリビングへ、左は土間続きで山道具の収納&ギャラリーを抜け、約6メートルのロッククライミングウォールへと突き当たります。
無数に開けられた穴には、色とりどりのホールドを設置。
さらに上部は10度の傾斜がついていて、壁が迫ってくるようです。
「家づくりを考えたとき、好きなものを目にして生活したいと思いました。それって最高の贅沢ですよね」
と話す奥様。
ご主人は時間を見つけて体作りに登り、育児中で山に登れない奥様もトレーニングに活用、3才のお子さんもここで遊んでいるそう。
設計を担当した一級建築士は「東側の軒下ガレージからロッククライミングウォールのある土間、LDKという流れがポイントです。軒下ガレージなら、雨の日でも出入りを心配しなくていいし、バーベキューもできる。LDKの床も、壁に登る人を見ながら座るのにちょうどいい高さに設計しました。人の出入りもしやすいので、たくさんの友人が集える家になったのではないでしょうか」
もうひとつご主人がこだわったのが無垢材。
「山好きだから自然なもので家を作りたかった」とご主人。
構造材も無垢材を選び、1階は床に地松(栃木県産赤松)、天井に八溝杉を使用。特に大黒柱の25センチ角の八溝杉は木目が美しく、存在感たっぷりです。
ダイニングテーブルにも厚みのある秋田杉の一枚板を使うなど、まさに木々に囲まれて生活しているよう。
壁に塗られたアロエの珪藻土のなめらかな質感も、家を柔らかな雰囲気に演出しています。
また、I様邸で特徴的なのが、クローゼットがないこと。
「少ないもので心豊かに生活したい」をモットーに、自分たちの生活動線、持ち物の数や置き場などのシミュレーションを細かく行ったそう。
着るものは脱衣スペースと寝室の押し入れにすべて収納。
小さなものから大きなものまで、ニッチや造作の棚など置き場所が決められ、すっきりと収納されています。
他の家にないものがあり、他の家にあるものがないI様邸。
“人が”ではなく、“自分たちが”どう暮らしたいかを考え、流行にとらわれずに造ったこの家は、年月を経ても変わらずに家族の心地よい居場所となることでしょう。