お城のようなかわいいヨーロピアン調のお家

「塔がある家を作りたい」という明確なイメージを抱いて、住まいづくりを始めたS様。
出来上がった新居は、白い外壁に赤い窓枠の付いた装飾窓、レンガ色の屋根には風見鶏ならぬ風見猫、塔の上部にはステンドグラスが取り付けられ、物語に出てくるお城のよう。
「道行く人に『この家、かわいい！　中はどうなっているの？』と思ってもらえるような家にしたかったんです」と話すのは、この家のイメージにぴったりのかわいらしい奥様。
中を見せていただくと、1階はLDKと水まわりで、東側がリビングスペース、西側の八角形の塔の部分がダイニングとキッチン、北側の水まわりには玄関側からもキッチン側からも入れるという周回できる間取りです。
LDKに入って一番目立つのが、キッチン前部のレンガ貼り。
奥様の世界観を凝縮したようなカントリー調のオーダーメイドキッチンですが、実は打ち合わせをして詳細を決めたのはご主人だとか。
「イメージがなかなかつかめなくて苦労しました」とご主人。
住まいの打ち合わせをしていたころ、奥様は第二子の妊娠中で、体調がすぐれないことが多かったそう。
「キッチンの雑誌ばかり見て研究していた」という奥様の趣味を、ご主人が理解して形にしたすてきなキッチンです。
シンク側は施工会社に、IHクッキングヒーター側と上部2つの飾り棚はインターネットで探した会社にオーダーメイドで依頼。
同じハートのモチーフを使ったテレビ台と、ダイニングセットも揃えてオーダーしているため、LDKが統一された印象に。
各所に飾られたキッチン雑貨や動物の置物もカントリーの雰囲気を盛り上げてくれています。
2階に上がると、雰囲気は一転。
ヨーロピアンデザインの洗面台と鏡、シャンデリアに品のよいラベンダー色の壁紙。
「ディズニーの世界が好き」というご夫妻の趣味を表現したような空間です。
2つの子ども部屋は、上のお嬢さんの部屋がプリンセス柄の壁紙にピンク色のシャンデリア、下のお嬢さんの部屋がアリス柄の壁紙に赤みがかったピンク色のシャンデリア、イチゴやバラのモチーフを各所にあしらい、女の子らしい雰囲気に仕上がっています。唯一ドアのないご主人の書斎は、ホールと同じラベンダー色の壁紙で統一。
造作の棚とカウンターをシックな色にして、書斎の落ち着き感を出しています。
塔の2階部分の寝室は、八角形を強調する梁のダークな色味と、ブルーとピンクのストライプの壁紙で、ホテルの一室のような雰囲気に。
さらにその上の八角形の部分にはロフトを設置。
屋根勾配でドームのような形のロフトは、ステンドグラスから入る光が美しく、教会にいるような気分になります。
「ご夫妻にゆるぎない世界観があったので、作りがいがありました」と施工会社社長。

外観のイメージから間取り、全壁紙と照明、階段やバルコニーの手すり、細部にいたるまで、すべて自身で選び、納得いくまで世界観を追求したS様邸。
3歳のお嬢さんはこの家を「シンデレラの家」と呼んでいるそう。
お城のようなこの家に暮らせば、魔法がなくとも、2人のお嬢さんは立派なレディーに育つことでしょう。