プライベートが守られた、分離型の二世帯住宅
コーディネート | すまいポート21宇都宮本店 |
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設計・施工 | ケーエムハウス |
家族構成 | ご夫妻+お子様+ご両親 |
敷地面積 | 960.67m2 (290.60坪) |
延床面積 | 215.88m2 (65.30坪) |
区分 | 建替え |
こだわり | 二世帯住宅介護・健康家事動線 |
設計コンペ開催日 | |
竣工日 | 2011年11月28日 |
掲載日 | 2011年11月28日 |
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外観
玄関をはさんで平屋がご両親の世帯、二階建てが娘さんご夫妻の世帯。外観のカラーはお父様が飽きのこない白をチョイス
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玄関
玄関からご両親世帯への動線は二つ。一つはリビングへ、もう一つはキッチンへ。買い物したものをすぐに収納できる
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リビング
あえてダイニングと別にした、天井が高く気持ちのよいご両親世帯のリビング
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ダイニング
北側に位置するダイニングには明かり取りの天窓を設置
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棚で仕切られたリビングとダイニング。車いすでも移動できるように通路は広く設計されている
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和室
モデルルームを参考に設えたご両親世帯の客間。勾配天井の梁やアールに飾られた床の間、琉球畳が美しい和室
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小上がりに掘りごたつのある娘さんご家族のLDK。忙しい朝食はキッチン前のカウンターで、ゆったりとくつろぎながら取る夕食は掘りごたつで
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階段
木製のルーバーが美しい2階への階段。ご両親世帯と設置している部分で窓がないため、明るさを確保するための娘さんご夫妻のアイデア
STORY
2世帯の生活時間、音に配慮した、快適な間取り
娘さんご家族が敷地内に新居を構えるのを機に、築30年の母屋も建てかえ、二世帯住宅にすることにしたT様ファミリー。
二世帯住宅にはいろいろな形がありますが、T様の場合、台所を預かる女性2人に「完全に別の生活ができるように」という確固たる考えがあり、玄関以外は別所帯の分離型となっています。
「食べるものが違うしね。同居してうまくいくには別の生活をしたほうがいいと思うの」とお母様。
二世帯住宅を建てるにあたって、T様が出した条件は、生活音が気になる上下の二世帯にはしない、隣同士なら夜遅い時間の帰宅がある娘さん世帯を手前側に、ということ。
南向きの玄関を入ると、左手が平屋のご両親世帯、右手に二階建ての娘さん世帯。お互いのリビングや寝室も離れた場所に配置してあります。
「同居しているという感じはないです」とは娘さんのご主人。
仕事を持っている娘さんが忙しいときや、具合の悪いときなど、お母様がお子さんの面倒を見たり、休日にはお子さんが寝ているお父様を起こしに行ったりと、大家族の良さを活かしつつ、プライベートも確保できている理想的な間取りです。
「うちは標準仕様、親世帯はグレードアップタイプです(笑)」と娘さんが言うほど、モデルルームのような仕様のご両親のスペース。床はすべて落ち着いたオークの無垢材、平屋とは思えないくらい開放感のある屋根勾配の天井、将来のために車いすでも移動できるようにすべての幅にゆとりがあります。
また、友人が多いT様ご両親ならではの配慮も。
リビングとダイニングの間に収納兼仕切りを設け、生活感を隠しながら、来客にも対応できるようになっています。
リビング隣の和室は、お酒を飲んだお客様が気軽に寝転がれるように、またお父様の友人とお母様の友人の両方が来ても別々に座ることができるようにと作られたものです。
床の間や建具、琉球畳が美しいおもてなしの間となっています。
一方、娘さんご家族の世帯は清潔感のある白が基調。
キッチン前に作られた広い小上がりは「和室がないのでゴロンとできる場所が欲しかった」というご家族のくつろぎの場。
ご主人の条件の一つだった掘りごたつは、大人数でもゆったりと座れる大きさです。
また、キッチン前がカウンターになっており、忙しい朝には朝食を取る場として、お子さんたちが帰ってきてからは、夕食の準備をするママの前で楽しいお絵描きなどができる机代わりとしても活躍しています。
2階には2つの子ども部屋と寝室、さらにその上にご主人の希望でロフトを設置。
書斎兼おこもり部屋として作られたロフトは秘密基地のような楽しさがあり、今はお子さんたちの格好の遊び場となっているようです。
設計段階から「音」に配慮した間取りを希望し、お互いが気持ちよく生活できるように住まいづくりをしたT様ファミリー。
理想的な二世帯住宅の形というのを、ご家族の笑顔が証明しています。