白い塗り壁が美しい、美術館のようなシックな平屋
コーディネート | すまいポート21宇都宮本店 |
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設計・施工 | タカオ設計 |
家族構成 | ご夫婦+お子様 |
敷地面積 | 321.44m2 (97.24坪) |
延床面積 | 140.61m2 (42.53坪) |
区分 | 新築 |
こだわり | 中庭収納家事動線 |
設計コンペ開催日 | |
竣工日 | 2012年12月20日 |
掲載日 | 2012年12月21日 |
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外観
真っ白い塗り壁がひときわ目を引く外観。計算された窓の配置が、シンプルな外観を表情豊かなものにしている
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中庭
リビング側から見る中庭。コの字型の平屋建ての建物と格子で、中庭を囲っている
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廊下
スタディーコーナーが設けられた廊下。 玄関からの曲がり角をアールにして広々と
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リビング
高窓から見える青空が、リビングをより開放的な空間にする
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玄関から続く廊下の奥は将来、子ども部屋にする予定のスペース。奥まっているため、玄関からの視線を直接受けず、仕切らなくても独立した空間になっている
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和室
コテコテの純和風にしたかった、という和室。格子と杉板の壁、御影石調タイルの1帖分のスペースが、リビングとのつながりを違和感ないものにしている
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キッチン
キッチンの食器棚、カウンターは造作。食器棚は冷蔵庫の収まりと、使い勝手の両方を吟味して奥行きを決定した。冷蔵庫手前の棚は、上段は奥行きがありすぎると使いづらいため浅めに。圧迫感を軽減する効果も
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玄関を上がって正面のコレクションボックスは、壁の後ろ側、主寝室のウォークインクローゼットから中身を入れ替えられる仕掛け
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主寝室
アクセントクロスとベッドカバーのカラーコーディネートが印象的な主寝室。新調するベッドに合わせて窓の位置を決定した
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トイレ
こだわりのカラフルな便器が映えるように、トイレの中は真っ白な空間に
STORY
中庭のあるコの字型の住まい
庭園も作品の一部、と言える美術館があります。
回廊から見える庭も作品のように絵になり、建物と一体となって美しい・・・白い塗りの外壁が美しい平屋建てのM様邸は、まさにそんな美術館のような佇まいです。
エントランスを抜けて、誘われるように廊下を正面へと進むと、左手に壁面から机までひと続きの曲線になったスタディーコーナーがありました。
聞けば、廊下の狭くなってしまう部分を通りやすくするために、設計担当者とご夫妻の三者で考え出したデザイン空間なのだそう。
机の正面には横長のスリット窓があり、外の光や雰囲気を感じながらパソコンやミシンができる、素敵な一角です。
住まいの核であるLDKは、玄関を上がって左手後方、コの字型の建物の中央部分に配されています。
勾配天井と、中庭に面した南側の大きな窓によって何とも開放的な印象。
中庭から高窓を通して差し込む光は、リビング全体を季節を問わず明るく快適にしています。
天井のダークブラウンの色味が落ち着きをもたらし、何とも居心地のよい空間です。
特徴的なのは、食器棚やテレビ台などの造作収納が、凹凸なく部屋と美しく一体化していること。
「家具が出っ張っているのが好きじゃないから」とご主人。
一見壁にしか見えないところにプッシュ開閉式扉の埋め込み収納があるなど、こだわりは徹底しています。
こだわりの詰まった和室
ご夫妻が「真っ白い家に、和室とトイレは個性を出そうとこだわった」という和室は、高級料亭の個室さながらの純和風の空間。
驚くのは、リビングの続き間でありながら、違和感なく独立した和空間となりえていること。
その立役者は、和室入り口のたたき風スペースのようです。
「脱いだスリッパをリビングに置いたままにしたくない」とこだわったご主人。
格子でゆるやかな仕切りを設け、杉板の壁、御影石調のタイルや純和風のクロスを使った1帖分のスペースが、ともすれば違和感ある取り合わせとなりえるリビングと和室の間に、素敵な緩衝剤の役目を果たしています。
もう一度あの美術館を訪れたいと思うとき、思い出すのはその建物の居心地のよさであったりします。
部屋中に溢れる光とたくさんのこだわりが居心地のよさとなって表れているM様邸は、何度も訪れたいと思わせる、魅力的な住まいです。