本のある暮らし【vol.3】
お子様の自我が芽生える幼少期。「読育」においても、お子様の意志を大切にしていきたい時期でもあります。
赤ちゃん期から続く読み聞かせの次のステップ、それはお子様自身の本選びです。まずは図書館や本屋さんなど本と触れ合える場所で、お子様がどういう本に興味をもっているのかそっと見守ってみてください。迷路やクイズ、お菓子づくりや乗り物など絵本から物語まで様々なジャンルのなかで、あなたのお子様がどのような本を手にするのか。そこに、本好きになるチャンスが隠されているのです。
与える側から見守る側に
「この本はためになるから読んでほしい」そんな、お子様のことを思うからこその親心は、確かに共感できますよね。しかし、親御さんのその思いが「押しつけ」になってしまうと、せっかくの本好きになるチャンスが台無しになってしまいます。
お子様一人ひとりに個性があるように、それぞれに興味もつこともちがうのは当然のこと。幼少期は、自分が興味のあるものをなんでも知ろうとする意欲が強いものです。ですから、お子様があまり興味を持たない本を一方的に強要してしまっては、読書離れを自らすすめることにつながりますので、親御さんは気をつけないといけません。
女の子だけど昆虫の本が好き、男の子だけどお料理の本が好き…それでも、まったく心配する必要はありません。お子様の世界を広げるためにも、親御さんは赤ちゃん期のように与える側から、お子様がどんなことに興味をもって、さらにどこまで掘り下げていけるかと、あたたかく見守る側に少しずつシフトチェンジしていきましょう。
本に、いい本も悪い本もありません。その子にとって面白い本が、好きな本になり読書の楽しさを伝える本となるものです。
親目線ではなく子ども目線での本選びは、親御さんにとってもお子様の興味を知る機会になります。お子様のこれからの成長、未来につながる本との出会いをつくるきっかけづくりを心がけ、たくさんの世界に触れさせて自然なかたちで「読育」へと導いていただきたいと思います。
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