脳科学の観点から、脳細胞を喪失させない為の健康住宅を考えると、『人が訪ねてくるような住まいを設計すること』や『挑戦する物がたくさんあって刺激のある環境を作ること』が非常に重要となってきます。これが、建築医学のテーマです。これにより、脳が刺激を受けたり、想像力を高める効果があり、日々の生活の中で脳の活性化を図ることができるのです。
人間の健康と住環境は、非常に密接しています。健康に何らかの不具合を抱えてる人の中には、症状が現れる前の住環境に問題があるケースも考えられます。この場合、建築医学によって、その原因となる環境ストレスを解明し、取り除いてあげる、あるいはそれに応じた方法で適した環境に整えていく。こうすることにより、脳に良い刺激が与えられ、症状が改善されることがあるのです。
これらのことからも、立地の状況をよく把握し、建築士・施工業者・デザイナー・そして建築医学療法士が一体となって、お客様の好みに合わせた健康住宅を提案することが、本当の意味での『健康住宅』と言えると思います。
ここでは脳に働きかける要素の一つとして「カラー(色)」を取り上げてご説明します。
色の好みは心の状態、腺分泌バランスの分泌と深い関係があります。そして色は人の心に大きな影響を与えます。 具体的な例をあげると、
◎青紫…心を落ちつかせる瞑想・内観(自分の心の声・体の声を素直に聞き、リラックスした状態で向き合える。)
◎青…感情コントロール・冷静・客観的(理路整然と淡々と話ができる。)
◎緑…調和・バランス・平和・協調力(疲れが癒される。)
◎黄…好奇心・向上力・夢・希望
◎橙…やる気(モチベーションがあがる。)
◎ピンク…優しい・若々しさを保ちたい。(愛されている・大切な人・可愛い)
◎白…全ての色を反射しているため、白い壁紙や蛍光灯の部屋にいると落着きを失いやすくなる。
などです。また、色とともに光も、心身や脳に与える影響が大きなものです。
右記の表はさまざまな色への反応と血圧・脈拍・呼吸速度の変化を表したものです。明るい程、上昇・増加し、暗いほど低下・減少するのがわかると思います。家づくりのカラーコーディネートの際に、各部屋の用途に応じて参考にしてみてください。
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