家を建てたいと考えた時に土地を持っていない方は、「まずは土地探し」、と土地探しから手を付ける方が多いと思います。
この記事では自分たちに合った土地を見つけるために重要となる考え方をポイント形式でご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
本記事の要約
- 土地探しはあくまで「家づくり過程の一部」であり、最終目的ではない。「手始めに」感覚で具体的な金額を把握せずに土地探しを始めるのはリスクが高い。
- 資金計画を通じて正確な数字を把握し、家づくりに必要な予算の全体像を知ることが重要。土地だけに固執せず、住宅にかける予算も意識した上で土地探しを進めましょう。
- 家づくりにはさまざまな専門家のアドバイスが必要であり、土地の専門家だけでなく、ファイナンシャルプランナーなども活用することを推奨。
家づくりの始まりは土地探し?
多くの人が家づくりの始まりは土地探しと考え、まずは住みたいエリアの土地情報を一つでも多く入手しようとします。これ自体は当然と言えば当然のことです。
しかし、土地を探すために自分たちの要望を整理しようと家族で意見を出し合ってみると、「そのエリアで自分たちの要望を兼ね備えた土地が、本当にその予算で手に入るのか?」と疑問を感じ始めるケースが多いです。
そうしていくうちに、「そもそも自分たちが家づくりにかけられるお金はどれくらいなのか?」「その中で土地にあてられる金額はいくらなのか?」を把握していないことに気付く方もいます。
資金計画を通じて適切な予算を見つけよう
資金相談に訪れるお客様の中には、開口一番、「3500万円ぐらいで土地と家は持てますか?」と聞いてくる方もいます。
しかし「3500万円」の根拠を聞いたところ、その答えが以下のようなお客様も多くいらっしゃいます。
「友人がそのくらいの金額で新築したから……」
「チラシに出ていた価格がそれくらいだったから……」
もちろん予算感を持つこと自体は大切ではあるものの、その根拠が何とも曖昧、というケースです。
こういったケースでは、多くの場合、自分たちに当てはめた時の具体的な金額を把握していません。
実は「3500万円」よりも高い金額でも健全な資金計画を立てられる状況かもしれませんし、逆にリスクのある資金計画になってしまうかもしれません。
このような状態で土地探しを始めてしまうのは少し怖い気がしてきませんか?
土地探しは家づくり過程の一部
「まずは土地探し。とにかくよい土地を」と、つい土地探しに意識が集中してしまいがちですが、実はそこが失敗のもとだったりします。
土地探しはあくまでも家づくり過程の一部であり、最終目的ではないはずです。
先程の例になぞらえれば、欲しいのは「3500万円で買える土地や家」でも「友人が建てた家」でもないはず。「自分たちはこんな暮らしをしたい」という希望や思いを根拠に、自らの予算を導き出すことが大切です。
そのためには、資金計画シミュレーションなどを通して正確な数字を見出し、家づくりに必要な予算の全体像を知る事がとても重要なのです。
資金計画を行う中では、もちろん土地は紹介されません。しかし資金計画を通じて土地や建物、その他にかかる費用などをしっかりと想定することができます。
土地に固執するあまり、住宅にかけるお金が不足してしまっては本末転倒です。
限られた予算を適切に土地と建物に配分することが肝心です。自分たちが建てたい家の広さや性能を想定し、建物にかかるおおまかな予算を把握した上で、土地探しを進めましょう。
「土地探しは土地の専門家へ」というのは正論ですが、家づくり全体を考えると、相談すべき専門家は「土地の専門家」以外にもいるのです。
家は建てて終わりではなく、新たな人生のスタート地点です。いろんな角度からアドバイスをもらうことを強くオススメいたします!