「借りられる金額」と「借りてもいい金額」
公開日 : 2018.6.1
お金、制度せっかくのマイホーム。だからこそいろいろ夢はかなえたいものですね。しかし、事前に自分のマイホームにかけられる予算をしっかりと把握していないと、計 画が進むにつれて気が重くなるなんてことに…。そうならないためにも、失敗しない資金計画の基本をつかんでおきましょう。
マイホームにかかる 費用をつかむ
目次
[1]建物にかかる金額を把握する
まず、マイホームを建てる費用がどのくらいかかるのかを把握しましょう。
例えば、建築会社の広告で2,000万円(税込み)などの表示がされていることがよくあります。この場合、その2,000万円にどこまで含まれているのかを確認する必要があります。
本体価格+消費税だとすると、付帯工事(例えば屋外給排水・照明工事・冷暖房・さらに地盤によっては地盤改良費など)や確認申請料が必要になります。 また、必要に応じて外構工事の費用や、新築するとカーテンを入れたり、家具家電なども新しく購入するケースが多いと思われます。
このように、まずは新築することにより発生する出費がどの程度なのかを大まかにつかんでおきましょう。
[2]その他にかかるお金
土地や建物を買うと、これに付帯していろいろなお金がかかります。いわゆる諸経費と言われる主な費用を見てみましょう。
●土地購入…仲介手数料(仲介物件の場合)、所有権移転登記、固定資産税の日割り、不動産取得税
●建物建築…所有権表示登記、保存登記、不動産取得税
●融資…融資手数料、保証料(金融機関による)、団体信用生命保険、抵当権設定登記(登記の際は、司法書士、土地家屋調査士に手数料も支払う。)
またその他、各契約時には印紙代もかかります。
このように、マイホームには様々な費用がかかります。どの程度の費用がかかるのかは、建築会社や不動産会社に聞いてみると、大まかに把握することができます。
計画の考え方
[1]年収負担率資金
資金計画を立てるには、まず年収負担率からいくらまで借りられるかを算出します。
一般に金融機関では、税込み年収に占めるローンの年間返済額を年収によって基準を設けています。この基準が『年収負担率』です。
これは金融機関によって異なるのですが、目安としては
●年収400万円以上 35%以内
●年収700万円以上 40%以内
となります。ここではわかりやすいように例に基づいて考えていきましょう。
例えば、年収500万円の人は
●500万円×35%=175万円
175万円が年間支払い総額で、月ベースでは約14万5800円となります。
次に融資可能額を計算してみましょう。
金利3%で25年ローン、元利金等の条件では、
●14万5800円÷4742円×100万円=3074万円となり、
3074万円までの借入れが可能となります。
※車など他のローンなどがあると、それも考慮されます
※4742円は100万円ベースで3%の返済基準の金額です。
[2]無理なく返せるか
一般的には[1]の計算のみで借入額を決めてしまう場合が多いようです。
しかし、これはとても危険です。実際に14万5,800円の返済が実質可能かどうかを見ることがとても重要なのです。普段の生活費がどの程度かかるのか、また、今後車の買い替えや、お子様の成長に伴う教育費、さらには自分たちの老後を見据え、どの程度の貯蓄が必要なのかまでを考慮していかなければならないハズなのです。
すなわち、『借りられる金額』と『借りてもいい金額』は違うという認識が必要なのです。
では『借りてもいい金額』をどうやって算出すれば良いのでしょう。
そこでお奨めしたいのがライフプランシミュレーション。
現在の年収や家族構成から、30年、40年先までのライフプランをシミュレーションします。
お子様の成長に伴い必要な教育費、また老後に要する生活費などをシミュレーションすることで、住宅ローンにかけられる『借りてもいい金額』を逆算するのがライフプランシミュレーションです。
せっかく手に入れたマイホームによって、その代償として生活を切り詰めたり、お子様の教育に支障をきたしたりすることのないように、さらには住宅ローンが払えず手放すといった悲劇がおきないように、資金計画はマイホームを計画する上で、最も大切であり、一番最初に手がけなければならないものなのです。
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