いろんなことを考えて、考えて、考えて、出来上がったマイホーム。
住み始めてからは、いかに家に愛着を持つか、が大切になってくると思います。床をぴかぴかに磨く、こまめに建具を調整する、という手の掛け方も大切ですが、それと一緒に、“ちょっと飾る”やってみませんか?
建物の資産価値は、完成した瞬間を100とすると、一般的には20年経つと0になると言われています。それって何だか悲しい、と思うのは私だけでしょうか。
評価の話は別にして、時が経つほど住む人の「らしさ」が滲み出て、自分たちにとっては価値のある家にしていきたい、と住み始めてから思うようになりました。
もしDIYが得意なら、「扉にペンキを塗る」とか「タイルを貼ってみる」とかできたら素敵だな、と思います。でも、それは、我が家にとってはハードルが高い。私にできることと言えば、ちょっとしたものを飾ることくらい。でもそれだけでも結構、家が「らしく」なる気がしています。
例えば、玄関の靴箱の上。ここは、季節だったり、その時の気分だったりでディスプレイを変えています。
梅雨時期には、使わなくなった土鍋に小さなアジサイの鉢植えを入れて。
秋には、稲穂と姫リンゴで実りをイメージしたディスプレイを。何十年も住み続ける家だから、ちょっとした目新しさがあると嬉しい。
そして、私が好きな感じのディスプレイだから(自分が飾ったから当たり前)、ますます家が好きな空間になるのです。
それに出かけた先でも、「あ、この雑貨、靴箱の上にぴったり!」なんて色々想像をめぐらす時間が、とても幸せなのです。
住み始めて1年ほど経った頃、主人に頼んで、玄関ポーチの板壁に、飾り棚をつけてもらいました。
これは、我が家にとってはかなり気合の入った「飾る」です。
棚には小さな雑貨やグリーンを飾り、その下には、子どもたちのおむつ用ゴミ箱として使っていたものに、寄せ植えを。
思い出があるモノを活かせて、とても我が家らしい空間になったと満足しています。
家を少しだけ飾る……些細なことだけど、私にとっては、我が家に愛着を持ち続ける秘訣かな、と思っています。
■エブリー(住まいの広報誌)2016年1月号:2015年12月15日号
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