動物との暮らし方

動物との暮らし方

数年前の話ですが、アメリカ人の飼主様に「猫の避妊手術と同時に全ての爪を一緒に取って欲しい」と依頼された事がありました。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカでは、猫の爪とぎによる家具のキズ防止に、去勢や避妊手術と同時に抜爪術をすることがよくあるのです。
日本人的には、定期的に猫の爪を切ってあげれば済む話ですので、普通に猫の爪を全部取ってくれと依頼された時には、文化が変われば猫の飼い方、そして動物との暮らし方も大きく異なるのだと痛感致しました。
猫の爪を取るのが先進国的なのかどうか私には解りませんが、動物先進国と言われるアメリカでは、言葉を話せない動物達の幸せを考える「動物福祉」の考え方が浸透しております。我が国も、二十年前とは明らかに、動物への思いが良い方向に変化してきました。今回は、少しでも動物達にとって快適な環境になるように実例を交えてお話させて頂きます。

玄関・ベランダ編

犬や猫が屋外へ脱走してしまうことがございます。行方不明や交通事故を防ぐために犬ならばゲート、猫ならば網戸などで対応すると良いでしょう。特に猫は、ちょっとした隙を狙い、外へ出ようとしますので、ドアの開閉の際には脱走に注意しましょう。
また、マンションにお住まいの場合、ベランダからの落下事故は生命に関わりますので、猫がベランダに出ない対策が必要ですね。

室温・湿度

室内でも、夏場の熱中症に注意が必要です。特に老犬老猫では日陰にケージを置いたり、エアコンなどで室温(25℃前後)を調整しましょう。
白い被毛の犬猫には、耳や鼻の皮膚ガンが多いとも言われております。紫外線防止フィルムをガラスに貼るのも良いでしょう。
また、皮膚の弱い犬では、冬場の湿度管理が重要です。乾燥しない様に加湿器などで湿度(40~60%)を調整しましょう。ちなみに暖房はエアコンより、オイルヒーターの方が乾燥しにくいと言われております。

家の中の危険編

イタズラ好きな動物が、誤ってコタツなどの電気コードをかじり感電したり、火災の原因になることがあります。使用しない時は毎回コンセントを抜きましょう。
今人気のプードルやダックスでは、元気がよいので、頻繁に飛び降りたりする場所にはクッションマットを敷くなどしましょう。捻挫なら安静にしておけば良くなりますが、超小型のでは、骨折することもございます。
また、大型犬は、高齢になると腰が弱くなり、階段の上り下りが大変になったり、床でも滑ることがあります。滑らない素材の床材を貼ったり、敷いてあげましょう。

トイレ編

動物、特にオス(特に未去勢オス)の尿の臭いは特有です。トイレ近くには、窓や換気扇を設けて空気の流れに気をつけましょう。また、猫の適切なトイレの数は、頭数+1個と言われておりますので、多頭飼育の場合にはトイレの数に御注意下さい。動物も人間同様に汚いトイレは苦手ですので、こまめにトイレ掃除をしましょう。

留守編

犬は、自分のフードがどこに保管されているか知っています。うっかりフードを保管している扉を閉め忘れたりすると留守中に引っ張り出して全部食べられたりしますので要注意です。扉やゴミ箱はしっかりとロックできるようにしておきましょう。
また、猫は脂肪分が大好きですから、バターやアイスを食べることもございます。下痢や嘔吐の原因になりますので、保管には注意が必要ですね。

お庭編

庭にタヌキが現れる場合、動物を外で遊ばせた際に、皮膚に疥癬などの寄生虫が感染する場合がございます。痒みがひどい時は、すぐに動物病院に行きましょう。

隠れる場所編

多くの動物達は雷や暴風雨などの音が大嫌いです。怖がり屋の動物には、隠れられる場所があると安心しますので、押し入れなどを工夫して作ってあげるとよいでしょう。
また、具合の悪い動物は、暗くて狭い場所に隠れようとします。これは、本能で、敵から身を守るための行為だと言われております。そのような行動が見られたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

まだまだ、話は尽きませんが、紙面の都合上、今回は重要な事例をあげてお話させて頂きました。皆様方が、新築やリフォームをする時の参考になれば幸いでございます。

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